整形外科について 小児整形診・骨系統診
- 東京大学医学部附属病院 整形外科・脊椎外科
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グループ概要
乳幼児健診や運動器健診の二次検診、四肢形成不全・骨系統疾患などの先天性疾患、麻痺性疾患、股関節疾患などあらゆる疾患を扱い、各専門グループやリハビリテーション科と連携しながら治療にあたっています。
スタッフのご紹介
診療実績
治療実績
手術件数 | 新患患者数 | |
---|---|---|
平成27年度 | 16件 | 140件 |
平成28年度 | 38件 | 160件 |
平成29年度 | 45件 | 175件 |
平成30年度 | 44件 | 275人 |
超高齢化社会に突入した現在では整形外科で扱う疾患は加齢変性に伴うものが大半を占めています。しかし100年前はどうだったかといいますと、結核による骨関節の感染症と小児疾患が中心でした。少子化によりこどもの数は減少し、小児疾患の診療にたずさわる整形外科医も減少しています。そこで当院では平成27年度より小児整形外科の診療体制を強化し、手術治療も行えるようになりました。大学病院ならではの特徴として検査が一施設で完結できること、また小児科をはじめとした他の診療科や科内の各専門グループと連携できること、そして成人を過ぎてからの長期経過が診られることが挙げられます。おかげさまで手術件数、新患患者数ともに増加傾向にあり、さらなる診療体制の拡充をはかっています。
【主に扱う疾患】 | 【手術実績】(2016-2017) | |
---|---|---|
歩容異常 | 股関節観血的整復術 | 5件 |
麻痺性疾患(脳性麻痺、二分脊椎など) | 膝蓋骨制動術 | 4件 |
四肢の先天異常 | 膝関節観血的整復術 | 2件 |
先天性股関節脱臼 | 大腿骨骨切り術 | 5件 |
脚長不等 | 骨盤骨切り術 | 2件 |
骨系統疾患・症候性疾患 | 内反足手術 | 3件 |
ペルテス病 | 筋性斜頸手術 | 8件 |
大腿骨頭すべり症 | 骨端線抑制術 | 8件 |
先天性内反足 | 脚延長術 | 2件 |
骨軟部腫瘍 | 筋解離術 | 3件 |
炎症性疾患・感染 | 上肢手術 | 4件 |
斜頸 | 大腿骨頭すべり症 in situ pinning | 4件 |
外傷 | 偽関節手術 | 1件 |
乳幼児健診 | 踵骨骨切り術 | 1件 |
運動器検診 | 肩甲骨骨切り術 | 1件 |
四肢形成不全外来
生まれつき四肢に障害を持って生まれるお子様は1000~3000出生に1人と言われています。多くの場合は四肢の変形や欠損以外、とても元気なお子様たちです。さまざまなハンディキャップを抱えながらも元気に過ごすお子様が日常生活で困ることを、ご家族とともに一つ一つ確認しながら適切な治療を選択することが大切なことだと考えています。当院ではリハビリテーション科が中心となり四肢形成不全を開設しておりますので、連携しながら義肢装具治療や患肢温存手術(変形矯正や脚延長術)などその子に合わせた治療を行っています。
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二分脊椎外来
二分脊椎とは発育の段階で脊柱管の形成不全によって生じる麻痺性疾患で、開放性脊髄髄膜瘤、潜在性脊髄髄膜瘤、脊髄脂肪腫を総称して使用される名称です。脊髄の障害レベルによって下肢運動機能や膀胱直腸機能が低下し、水頭症などを合併するため複数の診療科に受診しなければなりません。そこで当院では関係診療科、心理士、看護師、ソーシャルワーカーなど関連部署が連携しやすくするために二分脊椎外来を開設し、コーディネーターを中心に各診療科のデータをまとめ定期的にカンファレンスを開催しています。情報共有することで患者様の医療的ケアのみならず、心理面サポートもできるような体制づくりを目指しています。
整形外科では下肢機能を補助するための装具治療、側弯症、足部変形や股関節脱臼に対する手術を行っています。ほとんどの方は成人まで医療的介入が必要となりますので、成人後も安心して受診できる体制を整えています。
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